薄紅に恋焦がれ

咲かせて魅せましょう今夜

人生で初めてMV見て泣いた話 縁-YUAN-感想・考察文(前半)

衝撃を受けた。

救いがない。救われない。

曲に関していうと長調で、壮大だし切ない感じのミディアムバラードではある。でも救いがあるというか、最終的に結ばれるんだろうなっていう明るさを秘めた曲調。歌詞も大恋愛。そしてなによりも誰も死んでない。

そう、誰も死んでないのにこの絶望感というか、救いがなさ過ぎるのだ。

 

えっ監督だれ?

今まで見てきたMVの中で最高を更新した。

 

とりあえずここで最高MVのリンク貼っとく。なにかの手違いでまだ本編みてないのにブログにたどり着いてしまった人がいたら見てください 話はそれからです。

youtu.be

 

 

※このブログでは、主に岩本照さん、佐久間大介さん、ラウールさんの描写に触れてます。

 

〇空間について

白く無機質な空間と赤い糸に囲まれた空間。抽象的で、時間も空間も経過がない。ただ永遠に続くんだろう、ということを想起させる。

想いも、時も、全てが止まったまま。

なにもない(あるかもしれやんけどピントが一切あってないせいでただ無機質な)白い世界。

どちらも精神世界ではあるんだけど、無の境地と運命の赤い糸にがんじがらめになっている世界では想いが違ってくる。陰(赤い糸)と陽(白い世界)、どちらも正解で時も想いも止まったままなんだけど、より純で無垢な想いを抱えているのが白い世界なんだと考える。ただ、純粋に恋に落ちたままの好きだ、という思いと、運命に翻弄され、赤い糸にがんじがらめになってる思い。紙一重の陰と陽、切り離せない感情。

また、陰(赤い糸)の世界は運命の糸、っていうだけじゃなくて、血潮のような、主人公の中で巡り続けるもの、を意味しているように感じる。それが余計に運命というがんじがらめになった鎖なんだろうな、と…

鮮やかな赤が意味するのが体内に流れる,DNAとして組み込まれた血と運命、みたいな…エッ、赤い糸って1000年続く運命をその血潮が表したものだったんですか?何言ってんだこいつ。

 

https://youtu.be/KLPGNiE33fo?list=PLFqQuWYC_mxIk-kUI3Gsb16HwysCJkMI1&t=8

一番最初、微笑んでからさくまが歌い出す。この時点ではまだ救いがあったというか衝撃が凄すぎて10回くらい見て漸く情報として入ってきたように思う。

多分まだこのとき、1000年続く恋に、この赤い糸に、運命に、がんじがらめになって苦しむことを想定していないんだろうな、ただ純粋に運命の赤い糸を手繰り寄せたいだけなんだろうな、って思う。

 

https://youtu.be/KLPGNiE33fo?list=PLFqQuWYC_mxIk-kUI3Gsb16HwysCJkMI1&t=33

↑ここのひーくんがめっちゃ好きです!!!!!!!!。1000年続く恋に落ちた二人の運命を1㎜も疑ってないんだけど、無垢にただ触れてるんじゃなくて、「絶対に離さない」っていう強さがあって。MV全体的に抽象的で儚いんだけど、その抽象的な世界観において最も適度な温度での人間くささなんだよね。どんなに儚い世界観であったとしても、絶対に居なくならないみたいな存在感。すごく好きです。

 

https://youtu.be/KLPGNiE33fo?list=PLFqQuWYC_mxIk-kUI3Gsb16HwysCJkMI1&t=46

ちょうどこのあたりから前MV=ハロハロの最後とつないだカットじゃない意味合いでの画面、が出てくる。この画面はがんじがらめになった赤い糸の隙間から見えるもので、白い世界との境界線かな?と考える。

https://youtu.be/KLPGNiE33fo?list=PLFqQuWYC_mxIk-kUI3Gsb16HwysCJkMI1&t=52

このあたりから、翔太の表情含め赤い糸がただの運命じゃなくて、苦しめる鎖のような存在になることにうすうす気づいてしまったのだろうか?

 

https://youtu.be/KLPGNiE33fo?list=PLFqQuWYC_mxIk-kUI3Gsb16HwysCJkMI1&t=56

この部屋が出てくるカットの歌い出し「公開の傷を塞いでは 夜ごとに忘れようとした」

Aメロって割と懺悔というか、恋をあきらめようとしているけどまだ全然吹っ切れてません、それが悲しい、っていう心象、漸くそこに気づいたというか。まだ赤い糸=運命にがんじがらめになることに気づいてないんですよね。

つい10行前くらいにうすうす気づき始めたって書いたけどそれでもまだ気づいてない。もっと凄い苦しくなるぞ。そんな最初に ア、もしかして——くらいの意味合いじゃないくらいには。

だから歌い出しと中盤以降の赤い糸の空間、意味合いが全く違ってくる。

https://youtu.be/KLPGNiE33fo?list=PLFqQuWYC_mxIk-kUI3Gsb16HwysCJkMI1&t=72

もうここのさ~~~~!!!!

ラウの表情が好きすぎる、大変だこれは抱きしめた。いうなれば、先に出てくるめめこじは主人公の大人の部分で、恋してしまった、本来は恋なんてしてはいけないのに、だから夜毎に忘れようと、悔いている大人の部分。

対して、ラウールの無垢さ。純粋に「好きになった想いがいけないことだということ」に対する涙のようで。

 

https://youtu.be/KLPGNiE33fo?list=PLFqQuWYC_mxIk-kUI3Gsb16HwysCJkMI1&t=80

花散る季節~、でこの抽象画が挟まるのヤバくないですか!?からの次のカット赤い糸じゃなくて白い世界ですからね。一瞬白い糸の花が映るのも大変好きです。花が散った一つの季節がすぎただけじゃない。貴方を夢に見たのは季節が終わった1回だけじゃない。何年も、何十年もこの幻想のような恋に縛られているんだ、と歌詞だけじゃなくてMVからも想起させられる。

このあたりからマジで救いがなくなってく。曲は盛り上がってくのに ウォン

https://youtu.be/KLPGNiE33fo?list=PLFqQuWYC_mxIk-kUI3Gsb16HwysCJkMI1&t=84

「あなたを夢に見る」のところでパララッて指を自分の顔に這わせる岩本照さん最高に好きすぎてこの表現方法を採用した岩本照さんの感覚に今日も ああ、好きだ。と。たかが1カットかもしれないんだけど、こういう一挙一動の感覚が好きなんです。

https://youtu.be/KLPGNiE33fo?list=PLFqQuWYC_mxIk-kUI3Gsb16HwysCJkMI1&t=90

ここのラウちゃんの表情!!!!!!!!あまりにも無垢で…この白い世界で主人公が抱える無垢で純粋な想いはラウールが一手に引き受けたんだな、とここで更に強く確信する。(いや、最初で確信してたけど)
そしてこの後映るのが赤い糸の世界。

康二と目黒が運命に身を委ねるような、目を閉じるカット。まだ光は差している——光は差しているんだけど、そのゆりかごのようになっている絡まった赤い糸からは出ることが出来ない。光が見えているのにそこから出られない、そして抜け出そうともしない二人――たまらんなァ

https://youtu.be/KLPGNiE33fo?list=PLFqQuWYC_mxIk-kUI3Gsb16HwysCJkMI1&t=95

この後一瞬ドクンッってまるで脈打つようなフィルターが挟まることからもこの赤い糸の世界はただ赤い糸に縛られた状態だけじゃなくて何度生まれ変わっても血潮に刻まれた運命なんだということを表しているように見える。

https://youtu.be/KLPGNiE33fo?list=PLFqQuWYC_mxIk-kUI3Gsb16HwysCJkMI1&t=102

白き蛇、で手(しかも甲)を重ねて突き出すラウ天才やなってマジで思った これはシンプルにめっちゃ好き

 

ようやくサビです。まだサビです。うそやろこれ終わるんかなこの考察

https://youtu.be/KLPGNiE33fo?list=PLFqQuWYC_mxIk-kUI3Gsb16HwysCJkMI1&t=106

さくまのココ!!!!!!!!あ~ここの対比が!!!!!!!!たまらんくて!!!!!!!!

というのも、白の世界ではやっぱり儚いながらもやっぱり純粋にあなたを追い求めてるんですよ、消えそうな儚さと純度が凄い。消えないでくれ佐久間。でもそれが

https://youtu.be/KLPGNiE33fo?list=PLFqQuWYC_mxIk-kUI3Gsb16HwysCJkMI1&t=108

ほれ!!!!!!!!赤い糸の世界になった途端糸を強く握りしめてる。運命に縛られて、苦しいしもがいてるんだけどやっぱりその赤い糸はどう足掻いても手放せない、切り離せない。絶対に放したくないんだけどそれの所為で苦しい、全ての代償を1000年かけて一人で償うみたいな…そういう闇での藻掻きにも捉えられる。ハァ~~~~1秒あるかないかのカットなのにこの対比ヤ~~~~バイ 佐久間さんの表現力に脱帽。

https://youtu.be/KLPGNiE33fo?list=PLFqQuWYC_mxIk-kUI3Gsb16HwysCJkMI1&t=113

ここ。まだこの段階では「光」が見えるんですよ。

運命にもがき苦しんではいるんだけど、まだ希望の光が強くて。ただ、この赤い糸の隙間からさす光は多分赤い糸が示す運命じゃないんだろうね。この糸を断ち切ったら漸く手にできる、希望みたいな。

すなわち今後1000年続く運命を完全に捨てることになるんですよね。だから、光がさしている状況であったとしてもまだ出ないし、↑の佐久間のカットでもそうだけど手放さないことがきっと暗雲に突っ込んでいくことだったとしてもできないんでしょうね。

 

ここまではまだ救いがあった。というか、きっと立ち止まって運命から逃れる術があったんだろうな、と考えたところで

問題はここからです。

https://youtu.be/KLPGNiE33fo?list=PLFqQuWYC_mxIk-kUI3Gsb16HwysCJkMI1&t=121

https://youtu.be/KLPGNiE33fo?list=PLFqQuWYC_mxIk-kUI3Gsb16HwysCJkMI1&t=127

エッ何があった!?!?!???!??!?

(多分ここで2番と1番が分かれてるんだろうなということは想像つく、これで違ったら2番の時点で救いない)っていうかまってまだこれyoutube ver.やから公開されてないところがあると???これ以上救いがなくなるのはやめてください凄く辛い

 

ラウ、翔太、康二のカットで端が屈折して、まるでヒビが入ったガラスに画が映りこむような、て思てたら

https://youtu.be/KLPGNiE33fo?list=PLFqQuWYC_mxIk-kUI3Gsb16HwysCJkMI1&t=140

ほんまに割れたやん!!!!!!!!え!!!!!!!!??????

前半部分で『この画面はがんじがらめになった赤い糸の隙間から見えるもので、白い世界との境界線かな?と考える。』と考察していたんですが、

ここで完全に白い世界と赤い糸の世界が遮断されてしまう。

つまり二つの精神が完全に乖離してしまう状態か、それとも赤い糸の世界に閉じ込められている精神が白い世界にいる無垢な精神を取り込んでしまったのか。おそらく後者だと考えられる。

そしてこのあたりからマジで赤い糸の世界に完全に光が差し込まなくなる。私が最初に「救いがない」と感じたのはこのあたりから。曲はどんどん盛り上がって感動的になるのに、MVの世界観はどんどんくらく抽象度が増していく。助けてくれ。くるぢい゛

次に続く歌詞は「生まれ変わり逢いに行くから」

は~~~~~~~~~すき めっちゃすき

そういうことはさておき、この言葉の前に向こう側の世界が完全に見えなくなっているところで完全に腹を括り、運命に翻弄されるだけじゃなくて運命の赤い糸にがんじがらめになりつつも、そこに突き進む覚悟で現世を断ち切ったんじゃないだろうか。

 

「生まれ変わり逢いに行くから」

https://youtu.be/KLPGNiE33fo?list=PLFqQuWYC_mxIk-kUI3Gsb16HwysCJkMI1&t=151

いやもうここの演出天才。

生まれ変わる、というコトバ、ただでさえ抽象的な世界観で、何一つとして具体的なものがないんだけどそれにしてもこのカットだけちょっと異質なんだよね。使ってる色合いも、テイストも。少しだけデジタルというか、いままで抽象的とはいえど体内であったり、無機質な空間ではあれど主人公という「人」は世界観において認識できたんだけど、ここだけ照が認識できなくなる。この跡にも出てくる人への映像投影で、時間も、空間も、すべてがいったん区切られるようになる。

 

 

 

さて、長すぎたので後半に行きます

zen