薄紅に恋焦がれ

咲かせて魅せましょう今夜

オタクはいつだって最強で、無力。

ファンがいなけりゃアーティストは成り立たない。
だから、ファンはいつだって最強。

推しに対して、ファンレターを送る。
読んだ推しが背中を押される。
ファンがいっぱい声を上げたから、
再販が決まったり新番組が決まったりする。
新しい企画が実現する。
ファンが良いから、推しの好感度が上がる。


逆に言えば、
ファンが感情のままにぶちまけられたコメントで、
推しが降板する。企画自体が白紙になる。
無断転載しまくった結果、番組が終わる。
ファンのマナーが酷いから、推しの好感度諸共下がってしまう。


ファンとアーティストは紙一重
ファンがアーティストに与える影響は思っている以上にでかい。…と、思う。

だから、ファンは最強。




……ほんとうに、そうなの?




大好きなグループが、
ファンがどんなに解散しないでと声高に叫んでも、
その声は届かずに解散した。

辞めないで、もう一度姿を見せて、
必死にファンは待っていたけど、
脱退して退社して、番組も降板した。

戻ってきて、活動再開して、
頑張ってた明るく振舞って待っていても、
一向に戻ってこない。


あんなに最強だったはずのオタクの声は、
高い高い壁に阻まれて絶対に届かない。

毎日を照らしてくれていた自担が、
今ではメンタルブレイクの一端を握る。


自分たちがいかにちっぽけで、
こんなにも声が届かないんだって実感する。


かなしいね。




いままでずっとそばにいてくれてアーティストが泡沫のように消えてしまうのなら、
自分たちにできるのは、
今ある供給を享受して、
精一杯応援することだけなんだよ。

ファンの声が、届かなくなる前に。
精一杯、大切にして。
目の前に彼らが出してくれたものだけを信じて。

今日も明日も、君を応援する。


オタクはいつだって最強で、無力だ。